Bloom

HSPで感受性が強く、小学5年生の時に不登校になりました。中学校でも友達ができず学校に行けなくなり、ひきこもりがちになりました。対人恐怖で人と話すことが苦手、自己表現ができない子どもでした。特に国語の教科書をみんなの前で音読することが嫌いでした…。緊張して、喉が詰まったような感覚があり、声が出なくなるのです。みんなの前で声がまったく出なくなり、恥ずかしい思いをたくさんしました。
いつしか学校も休みがちになり、フリースクールを転々として保健室登校もしました。

そんな私の唯一の心の救いは「音楽」でした。

自分の部屋の中でお気に入りのCDを擦り切れるまで聴いていました。当時は「ハモネプ」というTV番組が流行っていて、楽器を使わずに声だけで演奏をする「アカペラ」が大ブームでした。楽しそうに歌うアカペラグループの歌を聴きながら「いつか私もあんなふうに歌いたい」と思うようになりました。

そんな13歳のある日、読んでいた雑誌の裏表紙に、ボイストレーニング教室の広告を見つけました。勇気を出して母に頼んで、体験レッスンを申込むことにしました。その教室でのボイストレーナーのT先生との出会いで私の人生が変わりました。
呼吸や発声のレッスンを受けることで、細くて小さかった私の声が、みるみる通る声になりました。高い声も低い声も出るようになり、音域が伸びました。あまりにも声が変わったので、「これが私の声なの？！」と感動を覚えるほどでした。声が出るようになると自分に自信が持てるようになりました。自信が持てるようになるとコミュニケーションを取ることが楽しいなと思えるようになりました。そして、学校にも行けるようになったのです。初めての歌の発表会でステージに立って歌った時の感動は忘れられません。

それから私は自己表現が好きになり、学校や社会に出れるようになりました。人前で歌うことも話すことも好きになりました。専門学校を卒業した後は歌手として、CDをリリース、コンサート出演、有名アーティストのバックコーラスなど歌のお仕事ができるようになりました。

 しかし、プロの道は甘くはありません。音楽業界は厳しい世界です。沢山のオーディションに落選しました。
「音程が悪い」、「リズムが悪い」、「カリスマ性がない」などとプロデューサーに言われ、心はポッキリと折れて自信を喪失し「歌うこと」が嫌いになってしまいました。「自分らしい歌」も「自分らしさ」も見失いました。

「私の人生って、なんだったんだろう…」
同時期にひどい失恋をしたこともあり完全に人生迷子に…。仕事も辞めて完全にニートでした。

そんなある日、先輩ミュージシャンからご紹介いただいたボイストレーナーのN先生と出会います。そのメソッドは目から鱗のボイストレーニングでした。無理して出す取り繕った声ではなく、本当のナチュラルな声、力まずに出せる自然な声「自分の本当の声」がその時やっとわかりました。そして伸び伸びと歌うことが本当の私なのだと気づき、自信を取り戻しました。またしても私は「歌」に救われたのです。

そして学生時代の経験を生かして、「自信がない」、「あがり症」、「自己表現が苦手」という方に「ボイストレーニング」を通して自己開花できるように貢献したいと思い、ボイストレーナーの仕事を始めました。どんなに細くて不安定な声も「芯のある通る声」「本当の自分の声」に変わるメソッドを開発しました。そのメソッドを生徒さんに提供したところ、皆さん魔法のように声が出るようになったのです。

声がよくなると、人生が輝きます。

今は声が思うように出なくても自分の声が嫌いでも大丈夫。「歌いたい」「自分の声が好きになりたい」という気持ちがあれば、あなたの声は必ず変わります。そして、あなたの声でたくさんの人を癒して、励まして、勇気づけてください。私と一緒に頑張りましょう！